« 棟方志功。 | トップページ | 願いを叶える者。 »

2006年8月26日 (土)

傷を見せる女。

職場の同僚(女性25歳)でかなり風変わりな人がいます。
良く言えば個性的、悪く言えば変わり者の類でしょう。
容姿はすこぶる良く、目鼻立ちの整った端正な顔立ちなのですが、小柄で華奢ということもあってモデルタイプの体型ではありません。
人懐っこい性格なので、周囲の者が知らないところで男性客と仲良くなり、毎回違う顔ぶれと食事に出掛けたり飲みに出掛けたり、あるいは泊りがけで遊びに行っているようです。
「一人の男性に縛られたくないんですぅ。たくさんの男性と付き合ってみたいんですぅ。」そういう彼女は悪びれる素振りもなく、また、そのセリフが妙に似合ってしまうタイプでもあるのです。
つい先日、そんな彼女が私の方を向いて、
「私の傷ぅ、見ますか?」
と、人懐っこく笑いながら言いました。ちょうどお客さんも引けて、窓口席に着いていたのは彼女と私だけ。不意のことで私も何と答えて良いのか分からず黙っていると、徐にスカートをめくり上げ、ストッキングを膝までずり下ろし、白い太ももにくっきりと引かれた2本の深い傷跡を見せてくれるのでした。
「サスケ(猫の名前)にやられちゃったんですぅ。」
あまりに痛々しく深い傷跡だったので見ているのが忍びなくなり、また、いつお客さんが来るともしれないので、私は慌てて「お願いだから・・・」と言ってスカートの中を直すように促しました。
「さんとう花さんに見てもらいたかったんですぅ。」
私の顔を真っすぐに見てそう言い放つと、
「すっごく痛かったんですぅ。」
と付け加えました。
私はあまり深く考えてはならないと思いつつも、一体どんな真意が隠されているのかと、いろいろな妄想が頭の中を駆け巡りました。
でも結局、「サスケにひっかかれたこと」と「痛かったこと」を伝えたかったのだと自分なりに納得し、
「家によく効くアロエ軟膏があるんだけど、持って来てあげようか?」
すると彼女は首を横に振り、
「ありがとうございますぅ。でもいいんですぅ。自然に治りますからぁ、ハイ。」
と、明るく答えました。

日が経つにつれて、あの太ももの傷跡を見せてくれた本当の意味は、一体何だったのだろうと考えてしまうのです。
(本当の意味なんて、ないのかもしれませんが。)

その後、化膿して酷くなっていなければ良いのですが・・・

|

« 棟方志功。 | トップページ | 願いを叶える者。 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 傷を見せる女。:

« 棟方志功。 | トップページ | 願いを叶える者。 »