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2006年10月18日 (水)

窓の向こう側。

昨日は朝から窓口業務はてんてこまいでした。
クレームの処理に始まり、クレームの処理で終ったような気がします・・・。
「申し訳ございません。」
「大変失礼いたしました。」
「もうしばらくお待ちください。」
誰かの責任でも、対応した私が全てを負わねばなりません。
プライドのある他の同僚たちは、決して頭を下げません。
他人のミスは他人のミス、自分のミスも他人のミス。
やりきれない気持ちもありますが、こういう時しか出番のない自分なので、全てを穏便に丸くおさめようと、全力でクレーム処理に立ち向かうのです。
弁解など必要ないのです。
ただひたすら受け止めるだけ。
そしていつの間にか、自分という人格は破壊されていくのです・・・。

しかしこんな時は、プライベートでも似たような状況に陥っていることが多々あります。

昨日は親友のK美さんのお見合いの日でした。
私はいてもたってもいられず電話してしまいました。すると彼女は妙な落ち着きぶりと、不敵な笑みを浮かべて言いました。
「ま、普通の男だよ。」
自称松嶋菜々子似(?)のK美さんは、ゆっくりと冷静な口調で語るのでした。
「ドロンズの石本に似た人。可もなく不可もなくってとこね。」
K美さんが待ち合わせの場所に到着したのは、予定の時間より10分遅れ、JR熱海駅付近にあるこじんまりとした喫茶店。わずか3坪ほどの店内の半分ぐらいは厨房で占められ、客がヒソヒソ声で話したとしても全体に筒抜けのような空間だったそうです。
お見合い相手は一張羅のスーツを着込んで、その意気込みを見せ付けて来たらしいのですが、その点、松嶋菜々子似(?)のK美さんは余裕のTシャツにジーパン。
仲介役のオバちゃん(63歳)は若者に負けじと、胸元の大きく開いたブラウスを惜しげもなく披露してくれたとのこと。
初めて会った二人に会話らしい会話などなく、気をきかせて話題を振っていたオバちゃんにも焦りが見え始め、吸っていたタバコの本数が増し始めたころ。
手持ち無沙汰の3人が何気なく窓の外を見ていると、駅前のロータリーに明らかに邪魔な白い車一台を発見。
そこはもちろん、駐車禁止で一般の車は駐車してはいけない所。
正午の明るい陽射しを受けて、運転席から二十代そこそこの若い女性が降りて来たと。
オバちゃんはすかさず、
「まったく今の若い子はしょうがないねぇ。通報してやろうかね?あんな邪魔な所に平気で駐車して・・・。」
K美さんはお見合い相手の手前、ちょっと優しげなところも見せねばと思ったらしく、
「それはちょっとかわいそうですよ。通報はやめておきましょうよ、ね?」
その後、駅の改札口から若い男性が白い車の方に向かってまっすぐに歩いて来たと。
白い車の脇に立っていた女性と何か親しげに会話を交わすと、女性は助手席へ、男性は運転席へと乗り込んだそうです。
そして密室になった二人は、まさか喫茶店の窓の向こう側から自分たちがのぞかれているなどとは露知らず、男性は女性の髪を優しく撫で、ゆっくりと抱きしめ、その後お決まりのごとく唇を重ねたのだとか。
それを一部始終見ていたK美さんは、今置かれている自分の立場も忘れ、目の前で繰り広げられているメロドラマに憤りさえ沸き起こり、
「即、通報しましょう・・・!」と。

K美さん、そんなオチはいいからもっと本質的な内容を聞かせて下さい(笑)

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コメント

さすがK美さん。
さんとう花さんのご友人ぶりを発揮されましたね♪

推察するに、じゅうぶんとものの哀れを理解した方。きっとご自身も納得いく答えを出されることでしょう、ご案じなされるな。

K美さまの行く末にご多幸あれ!

投稿: ぱち | 2006年10月19日 (木) 20:11

おはようございます(^o^)
パチニクさん、いつもコメントありがとうございます☆
あははは・・(^o^)「ものの哀れ」というのはパチニクさんらしい発想ですね。激しい情念が伝わってきそうです☆
私も親友として彼女の幸せを願ってやみません。
もちろん、パチニクさんの幸せも・・・(^_-)-☆

投稿: さんとう花 | 2006年10月20日 (金) 07:43

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