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2007年4月28日 (土)

珠緒作戦。

僕の唇に再び謝罪の言葉が浮かびかけた。
このように自己の内に惜しみなく浸っている人を前にすると、常に僕は驚きのあまり、深く恐れ入ってしまうことになる。
(『グレート・ギャツビー』より村上春樹・訳)

自分の気持ちを素直に伝えようとすればするほど、言葉は空回りして回りくどくなってしまいます。
シンプルにストレートな表現というのは、照れくささとか余計なプライドにとらわれてなかなか口にするのは難しいものです。

「大好きが通り過ぎて、何と言ったらいいのか分からない。」

そんな告白を受けたことがあるでしょうか?
私の心臓は高鳴り、メランコリックで甘美な気分に酔いしれるのです。
でも、その反面、心が激しい不安に怯えるのです。

先日、我が友人K美さんは岩盤浴に出掛け、おまけに露天風呂にも浸かったとご機嫌に語ってくれました。
私は露天風呂と聞くやいなや湯けむりの中、湯ぶねに浸かる艶めかしい女体が脳裏を過りました。
「ねぇ、露天風呂って裸で入ったの?」
私はおそるおそる尋ねました。
「うん、水着では入らなかったよ。もちろんタオルも巻いてないし。」
K美さんの言葉には自信が漲っていました。
「それがさー、すぐそばを『リゾート21』っていう列車が走っていて乗客がみんなこっちを見てるわけー。アタシ一人だけだったから目立っちゃって目立っちゃって。」
K美さんのナイスバディ(?)を拝むことのできた伊豆急行の乗客の皆さんは幸せ者です。
「さんとう花さんもいっしょに行こうよー」
「私はいいってば。人前で裸になるのは恥ずかしいもん。」
「へー、そうなんだー」
「私の裸を見るのは、私を抱いた男だけ(ハート)」
「おーっ!モテる女は言うことが違うねー」
私は思うのですが、35歳の独身女性の会話というのはなんと哀しい響きを持つのでしょうか。
お互いがお互いを褒め合い、羨ましがり、果ては過去の記憶にさかのぼりダメだしし合うのです。
「やっぱり女は甘ったるい声出して、さとう珠緒みたいに年甲斐もなくブリっ子しなくちゃダメなんだってばー」
「え?中村玉緒?」
「違うってば、さとう珠緒。」
「え?佐藤蛾次郎?」
「そうそう、佐藤蛾次郎・・・じゃなくて、さとう珠緒!」
こういうボケを繰り返しているようじゃ、まだまだ私たちの春は遠いなぁ・・・(涙)

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