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2008年11月17日 (月)

フォトカード。

仲良しのSさんが、度々季節のお便りをくれます。
電子メールのやりとりが日常的な昨今において、アナログな郵便で届くフォトカードは何にも増して嬉しい贈り物なのです。

Sさんは多趣味で、しかもどれも極めた感があり、特に写真撮影などはもはやプロ並みです。

春先にいただいた菜の花畑の写真には、中原中也の詩が添えられていて、そのノスタルジックな世界観に思わず陶酔してしまうほどでした。
また、昨年の梅雨時にいただいたあじさいに止まる紋白蝶の写真は、特に私のお気に入りなのですが、絶妙な瞬間を捉えた見事なアングルで、まるで写真の世界から浮き出てきそうな美しさが感じられました。
さらに、秋が訪れると今度は一面に広がる枯れ葉の絨毯を撮影した写真。
あるいは、木の切り株にひらりと落ちたもみじの写真。
これらは慈愛とあたたかさに満ち溢れていて、ただ眺めているだけでもつかの間の癒しさえ与えられるのです。

つい最近いただいたのは、すっかり装った秋の山並み。
そして、ふもとにこじんまりと民家の集落。
わびしい田舎町。
そこには、山頭火の句が添えられていました。

あんたのことを考へつづけて歩きつづけて

“どうしようもない私”が求めて止まなかったのは、正に、この想いだったかもしれません。
Sさん、いつもやさしさとあたたかさをありがとう。
これら一枚一枚、甘美で透明感のある季節の囁きは、私にとって極上の宝物なのです。

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2008年11月 3日 (月)

勝手にベスト3。

今年はDVDをたくさん観る機会にめぐまれました。
自分が図書館から借りて来たDVDの他にも、親切な友人がせっせと貸してくれたDVDのおかげで本当に貴重な時間を過ごすことができました。
休みの日など、朝からまったりモードで美味しいクッキーとインスタントコーヒーをいただきながら、映画の世界に没入するのです。
泣いたり、笑ったり、あるいは冷静になってみたり、自分という摩訶不思議な生きものが素になって、感情をあらわにするひと時でもありました。

そこで、今年もわずか2ヶ月を残すのみとなった現時点において、友人からお借りしたDVDの中で、特にお気に入りのベスト3を選んでみました。(←特に理由はないのですが・・・。)

まずは第3位

「ミスト」【ジャンル:ホラー】です。

フランク・ダラボン監督のこの作品には、ある意味度肝を抜きました。
ややもすればB級に陥りがちなホラーでありながら、妙に格調高く、社会派なのです。
そして驚愕のラストでは、絶望の淵から奈落の底へ突き落とされた気持ちにさせられます。
一度見てオチを知っているにもかかわらず、「ああ、もう一度みたい。」と、その気にさせる一作なのです。

次に第2位

「オーシャンズ13」【ジャンル:コメディ】です。

私と同世代であるスティーヴン・ソダーバーグ監督の笑いのツボみたいなものが、私のそれとマッチするのです。
このシリーズはどれもお気に入りですが、特に好きなのがオーシャンズの3作目に当たる「オーシャンズ13」なのです。
ソダーバーグ監督の十八番である時間軸の解体が、視聴者を小気味良いテンポに誘う効果を果たしています。

そして栄えある第1位は・・・!?

「パフューム ある人殺しの物語」【ジャンル:サスペンス】です。

この作品は、はっきり言って近いうちに購入してしまうかもしれません。
それぐらい気に入ってしまいました。
18世紀のフランス、パリが舞台となっていて、香りに対する異常なまでの執着を見せる殺人鬼をモデルにしています。
トム・ティクヴァ監督の、格調高い渾身の一作なのです。

と言うわけで、勝手にベスト3を選んでしまいましたが、惜しくも僅差で敗れて第4位だったのは、「コレリ大尉のマンドリン」です。(←一体どんな選評会があったと言うのか!?)

年末年始は家でのんびりDVDでも鑑賞しようと考えておられる方々の、少しでも参考になれば幸いです。
それから、たくさんのDVDをあらゆるジャンルからピックアップしてお貸し下さったSさん、いつも本当にありがとうございます。
感謝の気持ちでいっぱいです。(*^_^*)

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2008年11月 1日 (土)

レッドクリフ~Part1~

すでに刈り入れの済んだ田園地帯を跨ぐ舗装道路を、私は風を切って自転車で走り抜けるのです。
今日は待ちに待った映画の日!
本日公開の「レッドクリフ」を楽しみにしていた方々は、期待に胸を膨らませて映画館(←今はシネコンと言うらしいけれど・・・)に足を運んだに違いないのです。

なぜこれほどまでに「レッドクリフ」が騒がれるのかと言うと、今年は北京オリンピックが開催されたこともあり、“中国が国家を挙げて取り組んだプロジェクト”なのだそうです。
また、この映画製作費につぎ込んだ金額は途方もないもので、なんと100億円!!
さらに、ジョン・ウー監督が納得のいく作品にこだわり、10億円もの私財をつぎ込んで追加撮影に挑んだ渾身の作品なのです。

「レッドクリフ」は、そのタイトル通り三国志における赤壁の戦いをモチーフにしています。
古代中国大陸を舞台にした、天下分け目の大戦、赤壁の戦いを、ジョン・ウー監督がどうやって表現してくれるのだろうか?
私はそこに凝縮された群雄の相剋、治乱興亡をじっくりと堪能したいと思いました。
ジョン・ウー監督の過去の作品から共通するのは、“滅びの美学”とでも言うのか、戦塵に舞う鮮烈な色彩。
残酷なはずの血みどろな戦いが、むしろ華麗に映るから不思議です。
また、興味深いことに“九官八卦の陣”という特殊な布陣を持って曹操軍と対峙するシーンが出て来るのですが、これこそ正に孔明の奇策、「奇門遁甲の術」なのです!
私が注目したのは、この八陣の図を頭上から撮影したシーンで、思わず圧巻!
これだけでも観るべき価値のある歴史大作なのです。
くれぐれも注釈しておきたいのですが、この「奇門遁甲」は幻の兵法とされ、言うなれば秘術。
後世の誰もその解読に成功していません。
この兵法の映像化に成功したジョン・ウー監督の卓越した想像力と才能に、改めて脱帽しました。

主役を演じるのはトニー・レオン。
呉の水軍大都督、周瑜公瑾の役です。
1000年に一人の大天才と謳われた諸葛亮孔明は、金城武によって華麗に演じられています。
本作は、Part1という形を取っていますが、来年の春に公開予定のPart2も、今から楽しみでなりません。

ウー監督十八番の白鳩も、ちゃっかり出演。
天空を大きく旋回しながら優雅に舞うのです。

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