鞄に本だけつめこんで。
6月末で仕事を辞めたせいで、7月は失業保険の申請やら保険証を社保から国保へ切り替える手続などでバタバタしていました。
家の中も雑然としていて、掃除するにしても一体どこから手を付けて良いものかも分からないような状態。
なにしろ仕事をしている時は、それを理由にして自分を甘やかして来たのですから、掃除なんか片手間にやって済ましていました。
しかし、連日の猛暑。
こんな環境の中で大掃除なんてしようものなら熱中症で倒れてしまうに違いないのです、はい。
そんなこんなで7月はあっと言う間に過ぎてしまいました。
エアコンのない貧しい我が家なので、涼みがてらふらりと近所の本屋さんへ出掛けると、ワゴンセールをやっていました。
文庫本で、全て古本。
色褪せていたりしますが、そんなの全く気にしない性質なので「わーい」と喜んで、何か目ぼしいものはないかと物色しました。
タイトルだけ見ながらふむふむと気付いたのは、やっぱりミステリー系は中古本として手放されてしまう確率が高いということです。
一回読んで犯人が分かってしまうと、二回も三回も読み直すということはなかなかないのでしょうね。
とにかく推理小説が圧倒的に多かったです。
そんな中、「鞄に本だけつめこんで」というちょっと粋でストイックなタイトルが視界に飛び込んで来たのです。
これは群ようこさんの書いたエッセイなのですが、内容がブック・ガイドになっていました。
古本なので値段は¥50。
定価で買えば¥480の代物。
私はなんだか物凄く得した気分でこの本を購入しました。
さっそく我が家に帰って読み始めると、おもしろいのなんのって!!
文体も易しく、知らないうちにちょっとした豆知識にもありつけて、とても充実感がありました。
また、群ようこさんが著書の中で取り上げている24冊の本も全て読んでみたくなりました。
中でも、“かわいい家族、猫”の章は、思わずホロリとさせられ、切ない気持ちでいっぱいになりました。
こんな暑い夏だからこそ、こういうユニークで軽快なエッセイをオススメしたいのです。
そんなわけで(?)大掃除はもう少し先になりそうです(汗)
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